《職場の教養に学ぶ》
お題：新境地
2025年1月5日(日曜)
【今日の心がけ】物事を柔軟に考えましょう
砂川昇建の思うところ
決まり事や伝統を変えるプロセスを「守破離」と言います。「守破離（しゅはり）」は、日本の伝統文化や武道、芸道などで使われる概念で、学びや成長のプロセスを表す言葉です。その神髄は、単なる技術習得の段階を超え、人生や精神性にも通じる深い哲学を含んでいます。守り：師匠や先人の教え、伝統、型を忠実に守り、学ぶ段階。破：学んだ型や技術を深く理解した上で、それに改良や応用を加える段階。離：型や師の影響から完全に独立し、自分の道を切り開く段階。「守破離」は伝統を守りながら、新しいものを生み出すための哲学です。伝統は次世代に受け継がれるべき宝ですが、単に守るだけでは停滞してしまいます。革新を加えることで、伝統は新しい時代に適応し、生き続けるのです。「守破離」は人間の成長過程そのものを表しています。最初は他者に学び、それを吸収して自分のものとし、最終的には自分自身の答えを見つける。最終段階の「離」では自由が得られますが、それは無秩序ではなく、深い理解と責任のもとに成り立っています。自由とは、制約を超えるだけでなく、他者や社会と調和することでもあります。「守破離」は、単なる技術習得の手順ではなく、自己成長や人間関係、さらには社会的な変革の原則をも示しています。この哲学を日々の生活や仕事に取り入れることで、より充実した人生を送ることができるでしょう。
著者 砂川昇建
