《職場の教養に学ぶ》
お題:益者三友
2025年6月8日(日曜)
【今日の心がけ】有益な友と充実した日々を送りましょう
砂川昇建の思うところ
「益者三友(えきしゃさんゆう)」とは、中国の古典『論語』に登場する孔子の教えのひとつで、「人を成長させる三つの良い友」のことを意味します。それぞれの友とは「直(ちょく)なる友(正直な人)」「諒(りょう)なる友(誠実で信頼できる人)」「多聞(たもん)なる友(知識が豊富な人)」それぞれ、エピソード風に作ってみます。(直なる友)大学生の健太は、就職活動の面接練習をしていた。模擬面接を終えた後、友人の翔が言った。「ごめん、正直に言っていい? ちょっと自己PRが薄いし、受け答えもなんか自信なさそうだった。健太らしさが伝わってない気がする。」健太は一瞬ムッとしたが、翔の目は真剣だった。言いにくいことをあえて言ってくれたことに気づき、もう一度話し方や内容を練り直した。結果、本番の面接ではしっかり自分をアピールでき、内定を得た。(諒なる友)ある日、真面目な由美がバイト先でお金の過不足を出してしまった。自分のせいではなかったが、責任を問われ、落ち込んでいた。そんな時、親友の明子が何も言わずに一緒に帰ってくれた。「由美ならそんなミスしないって、私は知ってる。誰が何を言っても、私は味方だから。」明子の言葉に、由美は涙が止まらなかった。後日、調査でミスは別の人によるもので、誤解は解けた。(多聞なる友)高校の進路相談の時、理系志望の大輔は将来の夢が見つからず悩んでいた。そんな時、博識なクラスメートの恵美が話しかけてきた。「ねえ、宇宙工学って知ってる? 工学の中でも最先端の分野で、理系の力が世界を変えるって感じ。NASAとかJAXAとか、色々面白い話あるよ。」その一言から、大輔は調べ始め、ついには宇宙開発の研究職を志すようになった。「類は友を呼ぶ」とも言います。つまり、自分と似た人が友達になったり恋人になったりします。友達を選ぶ前に自分を磨きましょう。
著者 砂川昇建




