《職場の教養に学ぶ》
お題:顔を立てる
2026年9月13日(日曜)
【今日の心がけ】指摘する際は相手に配慮しましょう
砂川昇建の思うところ
漁船、建設、工場、医療など、数秒の遅れや判断ミスが生命に直結する現場では、緊急時に「危ない!止めろ!」と怒鳴ることには合理性があります。ここでは感情表現ではなく、即座に行動を止めることが目的だからです。一方、通常のオフィス業務では、怒鳴ることによる即時性のメリットが小さく、萎縮、隠蔽、報告の遅れなどの副作用のほうが大きかもしれません。ホワイトカワーを選択する人は、もともと打たれ弱くプライドが高いのです。ですから、怒られると失敗をしないように努力するのではなく、失敗を知られないようにふるまうのです。顔を立てるというと、「傷つかないように遠回しに言う」と思われがちですが、私は少し違う捉え方をおすすめします。たとえば新人が10回質問してきても、一つずつ覚えて11回目にはできるようになるなら、教育コストには意味があります。逆に、「教える → やらない → 注意する → 言い訳する → また同じことをする → また教える」を延々と繰り返しているなら、これは育成というより管理者の時間という会社資産を消費している状態です。つまり、いくつかのグループがあり、耳順があるグループはしっかり育成していく、そうでないグループはそれなりのポジションに配置し見合ったフィードバックをする。これが経営的には最も効率的です。顔を立てることは、全員を永久に雇い続けることではありません。 十分な機会と明確な基準を与え、それでも職務要求を満たせないなら、配置変更や雇用上の判断をする。ただし、その過程で人格を傷つける必要はないと思います。
著者 砂川昇建




