《職場の教養に学ぶ》
お題:自己肯定感
2025年6月21日(土曜)
【今日の心がけ】自己肯定感を高めましょう
砂川昇建の思うところ
「自己肯定感」という言葉は日常でもよく使われますが、その内実はとても深く、さまざまな心理や行動と結びついています。例えば、ブランドを購入して見栄をはったり、高級車を自慢したりする事、これはベブレン効果といいます。これは自己肯定感ではなく、“自己顕示欲”や“外的承認”による補完行為です。自己肯定感が内側にある人は、他人にどう思われるかに振り回されません。高級品を使うことで「自分には価値がある」と感じたい場合、それは不安の裏返しかもしれません。自己肯定感とは、「自分を価値ある存在として受け入れ、尊重できる感覚」です。簡単に言えば、「ありのままの自分にOKを出せる力」です。「失敗しても自分を見捨てない」「欠点があっても存在を否定しない」「 他人と比較せず、自分自身の価値を認める」こうした安定した自己の肯定が、健全な「自己肯定感」です。 ボランティアや他者貢献は自己肯定でしょうか?使命感や喜びをもって行う → ◎ 健全な自己肯定感の表れ。他人に評価されたい、感謝されたい → △ 条件付きの自己肯定感。自己肯定感のある人は、「誰かの役に立つことで自分の存在意義を確認できるが、それがなくても自分の価値は揺るがない」と考えます。弱い自分を認める・努力する自分が好き、これはまさに成熟した自己肯定感です。他人と比べて勝ったときだけ自信があるのではなく、負けた自分」「至らない自分」も受け入れながら前進する力。これは心理学的には「自己受容」や「レジリエンス(心の回復力)」と関係しており、真に強く優しい自尊心です。良い(健全な)自己肯定感とは、内的基準に基づく(他人と比べない)条件付きでない(成功や評価がなくても) 成長志向(今の自分も好き、未来の自分も信じる)。悪い(誤った)自己肯定感とは、 他人より優れていることでしか自己価値を見いだせない。評価されないと不安になる。無理にポジティブに振る舞っている(自己肯定感のフリ)。これらは「ナルシシズム的自己肯定感」とも呼ばれ、表面は自信に見えても内面は脆弱で、批判に弱い傾向があります。自己肯定感は、「自分に価値がある」と感じることですが、それを「どこに根拠づけるか」が鍵です。
著者 砂川昇建




