《職場の教養に学ぶ》
お題:物との付き合い
2024年12月24日(火曜)
【今日の心がけ】物に感謝しましょう
砂川昇建の思うところ
物を大切にすること、蜂の寓話(バーナード・マンデヴィルの「蜂の寓話」)、そして節約や浪費の持つ意味について整理すると、個人や社会における倫理や経済のあり方について深く考えるきっかけを与えてくれます物を大切にすることは、倫理的・経済的な価値を持つ行動です。経済的節約: 長く使うことで新しい購入を抑え、費用を節約できる。環境保護: 不要な廃棄物を減らし、資源の浪費を防ぐ。感謝の心: 所有物やそれを生産した人々への敬意が生まれる。持続可能性の向上: 資源の有効活用により、次世代への負担を軽減。共同体の価値観の共有: 大切にする文化が広がると、社会全体の消費行動が健全化する。バーナード・マンデヴィルが1714年に書いた寓話では、蜂の群れを擬人化し、個人の欲望や浪費が社会全体の繁栄を支えるという逆説的なテーマを描いています。蜂の群れ: 豊かな蜂の社会は、個々の蜂が快楽や欲望を追求することで繁栄していた。節制の導入: 蜂たちが節約と倫理的行動を採用すると、経済活動が停滞し、社会全体が没落した。結論: 浪費や欲望といった「悪徳」も、ある種の経済活性化に寄与している。個人の欲望(浪費)が経済的な需要を生み、雇用や発展を促進する一方で、倫理的な節制は社会の停滞を招く場合があるという、道徳と経済の対立を描いています。「物を大切にすること」と「蜂の寓話」の両方から得られる教訓は、以下のようにまとめられます。節約は個人や社会の持続可能性を高めるために重要。浪費も適度であれば、経済や文化を活性化させる役割を果たす。倫理的な節約と賢明な消費を両立させることが、現代社会における最適解である。「大切にすること」や「節約」は、物や資源を慎重に扱いながら、社会の需要や経済の循環を支える一種の「計画的浪費」を許容する柔軟さが重要です。私達が生きていく上での答えは一つではありません。複雑に絡み合っているからこそ、知恵をだして考えや行動を判断する必要があるのでないでしょうか。
著者 砂川昇建