《職場の教養に学ぶ》
お題:心をつなぐ
2025年4月16日(水曜)
【今日の心がけ】気持ちの良い挨拶をしましょう
砂川昇建の思うところ
気持ちの良い挨拶で契約を勝ち取った話です。挨拶は最初の入り口なので、契約に至ったのはその後の対応の良さだったと思います。挨拶は、鐘のようなもので「大きく打てば大きく響く、小さく打てば、小さく響く」つまり、相手の反応はあなた次第です。心理学では「互恵性の原理(原則)」または「返報性の原理」にあたります。返報性の原理とは、他者から何かしらの恩恵や好意を受けたとき、それに報いようとする心理的傾向のことを指します。これは人間関係の基本的なルールであり、社会的な相互作用の土台となるものです。ロバート・チャルディーニが提唱した「影響の武器という理論の中でも、返報性の原理は最も強力な説得技術の一つとして取り上げられています。又、チャルディーニによれば、「人は贈り物や親切を受けた際、それに報いなければならないという強い圧力を感じる」。この感情は、文化を超えて普遍的に見られるとされています。もし他者からの援助に対して何も返さない者がいれば、その人物は「フリーライダー(ただ乗り)」とみなされ、集団から排除されてしまう可能性がありました。よって、「恩を返す」という行動は進化的に適応的であり、生存と繁栄に寄与してきたとされています。たかが「挨拶」ですが、人にコーヒーを奢ってもらったら、次は自分が奢ろうとします。日常でも、何気なく人は無意識にこのように行動します。挨拶は、小さな入口ですが、実は相手の為ではなく、自分の為に行っている行為なのです。お辞儀も同様です。結果的に、自分にお辞儀しているのです。
著者 砂川昇建




