《職場の教養に学ぶ》
お題:海運
2025年7月21日(月曜)
【今日の心がけ】海の恵みに感謝しましょう
砂川昇建の思うところ
日本の造船業は長年にわたり高品質・高精度な船舶を安定的に生産できることで評価されてきました。1. 精密な設計・施工能力(CAD/CAM・CAEシステムを活用した高精度設計)溶接精度や構造解析に強みがあり、品質不良が非常に少ない。建造スケジュールの正確性が高く、納期遅れが少ない。2. 環境技術・省エネ性能。排出ガス規制(IMO規制)に対応したLNG燃料船やハイブリッド船。低燃費・低騒音の設計技術を有している。燃費効率と耐久性に優れたバルクキャリアやタンカーを多く輸出。3. 中小企業を含めた強固なサプライチェーン。部品・装備・電子機器・塗装など国内の高度な下請けネットワーク。技術の蓄積が全国的に広く分散し、災害などにも比較的強い。4. 信頼性とアフターサービス。日本製の船舶は世界中の海運会社から信頼されており、長寿命・トラブルが少ない。アフターサービスやメンテナンス対応の良さも高評価。アメリカは20世紀半ばまで世界最大級の造船国でしたが、現在では商船分野では後進国と見なされています。衰退の主な要因があります。アメリカでは労働コストが高く、韓国・中国・日本などと比べて船価が高騰。労組の強さや効率の悪さもあり、生産性が上がりにくい。アメリカの商船建造は「Jones Act(ジョーンズ法)」によりアメリカ国内建造が義務。結果として国際競争から遮断され、グローバル競争力が育たなかった。巨大なドックや溶接設備などが老朽化。商船向けの新規投資が乏しく、革新が進んでいない。近年、中国が空母などを建造して海軍の覇権を急速に進めています。日本は、アメリカに技術と製造支援を
著者 砂川昇建




