《職場の教養に学ぶ》
お題:心新たに
2026年1月8日(木曜)
【今日の心がけ】小さな一歩を積み重ねましょう
砂川昇建の思うところ
年が明けて、一年の目標を掲げる人がいますが大抵は続きません。例えば、宿題をしている子供におやつを上げて褒めると、気分が良くなり頑張ると思いますが、長くは続きません。目的が褒められる事だからです。中国の内陸部では、貧しい農民がお金を出し合って、村の優秀な学生を大学まで行かせてあげたそうです。学生の目標は、村の人に恩返しする事ですから、根気よく勉強を続けます。大学だけではなく社会人になってからも努力し続けると思います。今の日本人の、目標は、単なる憧れであって、心から熱望するものでないのではないでしょうか?また、日頃の生活からの鍛錬も不足しているともいます。物があふれ便利な世の中ですから、目標を達成できなくても生きてゆけます。そこに、安易に妥協して無気力な人が多いのだと思います。宿題をして褒められる、おやつがもらえる――これは心理学でいう外発的動機です。一方、中国の村の学生の話は、内発的動機、しかも「自分の存在意義」や「共同体への責任」に根ざしたものです。外発的動機は、即効性はある、しかし報酬がなくなると消える。内発的動機は、即効性は弱い、だが困難が増すほど強くなる。この差が、人生単位での粘り強さを生みます。日本では多くの場合、目標が、憧れ、比較(他人より上に行きたい)、承認(認められたい)。に留まっており、「それが無いと自分は生きられない」という切実さまで到達していないことが多いと思います。失敗しても命は脅かされない、努力しなくても最低限の生活は維持できる、この環境は、人を怠惰にするというより、必死になる必要を奪っているとも言えます。目標を掲げる前に「何のために?」を考える事が必要です。
著者 砂川昇建




