《職場の教養に学ぶ》
お題：意図を伝える
2025年9月30日(火曜)
【今日の心がけ】思いを適切に伝えましょう
砂川昇建の思うところ
会社における人間関係は、家族や友人関係と違い「選べない関係」であり、利害や成果が直接絡むためにストレスが強くなりやすいものです。真面目に働く人がストレスを抱える。無頓着な人がむしろ得をしているように見える。という不公平感は、多くの職場で共通して起こっています。契約でつながる関係→会社は「成果を出すために集まった共同体」であり、感情的な絆より「契約」と「役割分担」で成立しています。価値観の違いは前提→多様な人が集まるため、価値観の相違は避けられません。むしろ「完全に合う人ばかりはいない」と理解することが第一歩です。仕事ができない人・価値観が合わない人とどう関わるか？(1) 距離を調整する。深く関わろうとせず「必要な範囲だけ連携する」という ニュートラルな関係 を保つ。「歩み寄りすぎない」「深入りしない」がストレスを減らします。役割で割り切る。「この人は◯◯ができないが△△なら任せられる」と、能力の部分的な切り分け をする。人格全体を否定せず、「役割単位」で評価することで感情的摩擦が減ります。上司や組織の責任範囲を意識する。明らかに職務を果たせない人を抱えるのは「本人」より「管理者や組織の責任」です。個人が背負い込みすぎず、「改善が必要だと伝える役割」と割り切る。面目な人が損をしないための考え方。過剰な歩み寄りをやめる→「自分が我慢すればいい」と思い続けると、結果的に負担が偏ります。決別や解雇も含めたニュートラルな関係→解雇や配置転換は冷たいことではない。本人にとっても「向いていない場所で苦しむ」より「適した環境で働く」方が幸福です。ニュートラルな関係とは、好きでも嫌いでもなく、必要な部分だけ協力する。無理に「分かり合おう」としない。合わなければ「線を引く」「役割を変える」「関係を終える」という選択肢を持つこと。会社の人間関係は「契約」と「役割」で成立している。
著者 砂川昇建
