《職場の教養に学ぶ》
お題:判断する機会
2025年1月18日(土曜)
【今日の心がけ】直感力を磨きましょう
砂川昇建の思うところ
人間が物事を判断する際の思考回路は、脳の様々な部位とプロセスが絡み合っています。特にヒューリスティック(簡便な思考の手法)を使う場合、脳が効率的にエネルギーを節約しながら判断を下すことに大きな役割を果たします。ヒューリスティックは、複雑な問題を素早く解決するために脳が使う「近道」のような思考法です。この方法を使うことで、脳の負担を軽減できます。大脳新皮質(特に前頭前野) 前頭前野は、計画、論理的思考、意識的な意思決定に関与します。複雑な問題解決においては大きな負荷がかかるため、ヒューリスティックを用いることで前頭前野の負担を軽減します。辺縁系(特に扁桃体)感情や直感的判断に深く関与します。ヒューリスティックは、感情に基づいた素早い判断を促す場合があり、特に「経験に基づく判断」をする際に扁桃体が活発になります。基底核は習慣的な行動や自動化された判断に関連しています。ヒューリスティックを何度も使うことで、この部位が活性化し、自動的な判断が可能になります。脳は「神経可塑性」という特性を持っており、トレーニングによって思考回路や判断力が向上します。ヒューリスティックは、脳がエネルギー効率を重視して判断する際に活躍しますが、大脳新皮質や扁桃体などの部位が密接に関わっています。トレーニングを通じて、ヒューリスティックの活用法や論理的判断力を向上させることが可能です。頭蓋骨のサイズには限界があるため、脳を効率的に収納する必要があります。シワを持つことで、大脳皮質の表面積を増やし、より多くのニューロンを配置できます。シワが多いほど大脳皮質の容量が増え、情報処理能力が向上します。人間の脳は他の動物に比べて非常に多くのシワを持っており、これが高い知能を支える基盤となっています。シワの少ない脳を持つ動物は、知能が限定的である傾向があります。たとえば、ネズミやカエルの脳にはほとんどシワがありません。脳を効率良くトレーニングしてシワを増やしましょう。
著者 砂川昇建