《職場の教養に学ぶ》
お題：絵本の日
2024年11月30日(土曜)
【今日の心がけ】親子の絆を深めましょう
砂川昇建の思うところ
絵本は、世界中で子どもの成長に寄り添い、想像力を育み、価値観を伝える重要な役割を果たしています。日本の絵本文化は温かみや感性の育成を重視しますが、世界の絵本には文化や時代背景に応じた特徴があり、子どもの教育に関する意図もさまざまです。西洋の絵本は、教訓や倫理観を伝えるものが多く、寓話やファンタジーが広く普及しています。イソップ物語は、動物を擬人化し、人間社会の教訓を伝える寓話です。教育的意図は、倫理や道徳（誠実さ、慎重さ、勤勉さなど）を簡潔に教える。時に怖い結末が描かれるのは、子どもに「行動の結果」を実感させるため。「アリとキリギリス」は労働と怠惰の対比を通じて計画性の大切さを教える。グリム童話は、民間伝承を基にしており、時に残酷で怖い要素が含まれる。教育的意図は、善悪のはっきりした物語を通じて、善行が報われることや悪行が罰されることを示す。例：「赤ずきん」は「見知らぬ人に近づいてはいけない」という警告を寓話的に表現。東洋の絵本は、自然との調和や人間関係の大切さを重視する傾向があります。中国の寓話は、歴史や哲学に基づいた教訓が多いです。教育的意は、家族の絆や礼儀、知恵を学ぶ機会を提供します。インドのパンチャタントラは、動物寓話が中心で、知恵や策略を通じて成功する方法を描く。アフリカの絵本は、口承文化の影響が強く、自然や共同体をテーマにした物語が多いです。特徴：部族の伝統や自然の力を称える物語。北欧の絵本は、自然や冒険心をテーマにしたものが多く、自由な発想を尊重します。：「ペッパピッグ」や「ムーミン」シリーズなどです。 絵本における「怖い話」にも意義があります。怖い話が多い絵本は、一見すると子どもに不適切に思えるかもしれませんが、以下のような教育的意図があります。子どもが実際に危険を体験することなく、間接的にリスクを理解する。世界の絵本は、単なるエンターテインメントにとどまらず、子どもたちに大切な価値観や教訓、感情体験を提供するツールです。その文化的背景を知ることで、それぞれの絵本の深い教育的意図を理解することができます。
著者 砂川昇建
