《職場の教養に学ぶ》
お題:指示を越えた提案
2024年10月25日(金曜)
【今日の心がけ】積極的に提案しましょう
砂川昇建の思うところ
理容室で「いつもの髪型で」と言うお客様に対して、理容師が新しい髪型を提案することには、メリットとデメリットが伴います。お客様の満足度を向上させるためには、その人の好みや状況に応じた適切な提案が鍵となります。お客様自身が考えていなかった新しいスタイルを提案することで、新鮮な印象を与え、満足度を高めることができるかも知れません。例えば、「前髪を少し短くすることで若々しい印象になりますよ」「サイドを少し刈り上げるとシャープな印象が出ます」といった具体的な提案が喜ばれることがありかも知れません。理容師が最新のトレンドを提案することで、お客様が時代に合ったスタイルに興味を持つきっかけを提供する事が出来るかも知れません。しかし、その為にはトレンドを把握するための人一倍の勉強が必要です。 デメリットとしては、「いつもの髪型で」と言ったお客様の中には、慣れたスタイルや安心感を求めている場合もあります。提案がその期待に反する場合、不満を抱かせてしまう可能性があります。又、大きなスタイル変更を提案する場合、もしお客様がその変化に満足しなかったとき、大きな失望を引き起こす可能性があります。「失敗した」「似合わなかった」と感じることで、サロンへの信頼が低下し、再来店が難しくなるリスクがあります。お客様が理容師からの提案にプレッシャーを感じてしまう場合もあります。「似合わなかったらどうしよう」という不安から、ストレスを感じてしまう可能性があります。特に保守的な性格の人には、変化の提案が心理的負担になることがあります。「提案を成功させる為」には、「お客様の気持ちを尊重する」「控えめな提案を心がける」「徐々に変化を促す」「お客様のライフスタイルを考慮する」など、情報収集や手順が大切です。「提案」する事自体は積極的で良いのですが「失敗」した場合のリカバリも考えなければなりません。「思いつき」での提案は、かなり重大なリスクが伴います。
著者 砂川昇建