《職場の教養に学ぶ》
お題:一歩一歩
2020年7月6日(月曜)
【今日の心がけ】コツコツと続けていきましよう
砂川昇建の思うところ
以前物流のパッケージソフトを売り歩いていました。新しいプログラム言語が発表され普及してくると、製品は何度も作り替えられ製品としての完成度に問題があるのと、EDIをうたっていながら大手の運送会社は非協力的で、およそ機能の実現は難しい製品でした。それでも、物流団地やダンボールが積んである工場などへ飛び込み営業を繰り返してきました。どう考えても明るい未来など想像もできませんでしたが、コツコツ営業を繰り返していると協力的な運送業者も出てきて顧客を紹介してくれたり、購入してくれたりと少しずつ売れるようになってきました。加えて、設置料金で回収する方法を考案したりして数百台を売り上げるヒット商品となりました。ひとつの任務にひたすら集中する事の大切さを学ぶ事ができたのだと思います。元禅師の「只管打坐(しかんたざ)」に出会った時、まさにこの事だと理解しました。「周利槃特(しゅりはんどくの悟り」の話の最後に出てくる「人間の知恵は悟りを得る為には逆に妨げになる」も、人間は直ぐに出来無い理由を探したり、自分が努力しないですむ方法を探そうとします。それを知恵だと思い込んでいるのだと思います。しかしそれは「知恵」ではなく人間の「性(さが)」だと思います。「知恵」とは、「無」であり努力に集中する執念からにじみ出るものだと思います。決して机の上で少しばかり考えて出てくるものではないと思います。そして人間は磨けば磨くほど、努力すればする程、自分が想像できる以上の自分に成り得るのだという事を気付く事が「知恵」だと思います。
著者 砂川昇建