《職場の教養に学ぶ》
お題:お気に入りの石鹸
2023年7月26日(水曜)
【今日の心がけ】新たな可能性を試しましょう
砂川昇建の思うところ
ヒューリスティックとは、複雑な問題や判断を簡略化するための心の処理の方法を指します。これは、情報処理の効率を上げるために無意識に行われるものであり、日常生活での意思決定に広く影響を与えます。「いつものパターンで行動する」という行為は、ヒューリスティックの一つである「代表性ヒューリスティック」に関連しています。このヒューリスティックでは、新しい情報や選択肢を、既存のパターンや既知の事例と比較して類似性や一致度で判断しようとする傾向があります。例えば、何かを選択する際に、過去の経験や成功体験に基づいて「いつもの方法」や「いつもの選択肢」に頼ることがあります。これは、過去に良い結果をもたらした行動を再利用しようとする「代表性ヒューリスティック」の影響です。新たな情報を綿密に分析するよりも、より短時間で決定を下すことができるため、日常生活では効果的な判断手法として機能します。ただし、ヒューリスティックは完璧な方法ではありません。情報の欠落や偏り、過去の経験に基づいた固定概念によって、最適な選択や判断を阻害することがあります。特に新たな状況や複雑な問題に直面した際には、ヒューリスティックによる判断が正確でないことがあるため、冷静な検討や別のアプローチも必要となります。ヒューリスティックは便利な判断手法である一方で、その限界を認識し、柔軟な思考や情報収集を行うことで、より良い意思決定が可能になります。
著者 砂川昇建