《職場の教養に学ぶ》
お題:お盆の歴史
2024年8月13日(火曜)
【今日の心がけ】自分のルーツに思いを馳せましょう
砂川昇建の思うところ
お盆は仏教の「施餓鬼」に由来すると言う話です。施餓鬼の由来は、仏教経典の「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」に基づいています。この経典には、釈迦の弟子である目連(もくれん、モッガラーナ)が、亡くなった母親が餓鬼道に落ちて苦しんでいることを知り、釈迦に相談しました。釈迦は目連に、僧侶たちに供物を施すことで母親を救うように指示しました。その結果、目連の母親は救われ、他の餓鬼も救われたと言われています。これが施餓鬼の始まりとされ、同時に、お盆の起源ともなっています。お盆は、施餓鬼を基にして発展した行事で、日本においては、祖先の霊を供養する期間とされています。お盆の期間中には、施餓鬼法要が行われ、餓鬼や祖先の霊に供物を捧げ、彼らの魂を慰めるための儀式が行われます。又、お盆に茄子とキュウリを使って作られる「牛」と「馬」は、日本の伝統的な風習で、先祖の霊を迎えるための象徴的な飾り物です。それぞれに深い意味が込められています。 キュウリで作られた馬は、先祖の霊がこの世に戻ってくる際に、できるだけ早く帰って来られるようにとの願いが込められています。キュウリの馬に乗って速く来てくださいという意味です。茄子で作られた牛は、お盆が終わった後、先祖の霊が再びあの世に戻る際、ゆっくりと帰っていただくための乗り物を象徴しています。牛のゆったりとした歩みで、あの世へゆっくり戻ってくださいという意味です。この風習は、日本の農村地帯を中心に古くから伝わるもので、先祖への感謝と共に、あの世とこの世の間の交通手段を提供するという意味合いがあります。また、野菜を使うことで、自然への感謝や、豊作を願う気持ちも込められています。
著者 砂川昇建