《職場の教養に学ぶ》
お題:宝在心
2024年11月16日(土曜)
【今日の心がけ】心を磨きましょう
砂川昇建の思うところ
上杉謙信の話です。上杉謙信の軍事訓練 「越後の龍」と呼ばれた上杉謙信(1530-1578)は、戦国時代を代表する名将として知られています。彼の軍勢は、その精強さと規律の厳しさで有名でした。謙信が率いた兵士たちは、日常から徹底した訓練を受けており、その高い士気と団結力で多くの戦場で勝利を収めました。謙信は、戦の前には必ず毘沙門天を祈り、精神的な強さを重視しました。その影響から、兵士たちも戦場において精神の鍛錬が求められ、士気の維持が図られていました。謙信の軍は非常に厳しい規律があり、兵士たちは日常生活でも厳格なルールに従いながら、共同生活を通じて強い団結力を培いました。これにより、いかなる状況でも統率がとれ、迅速な行動が可能だったと言われています。上杉謙信の座右の銘とも言える「宝在心(ほうざいしん)」とは、「宝は心にあり」という意味です。この言葉は、彼の人生観や価値観を象徴しています。物質的な富ではなく、精神の豊かさこそが真の宝であるという思想です。謙信は、生涯にわたり他の大名のように私腹を肥やすことなく、領民や家臣を大切にし、常に正義を重んじる姿勢を貫きました。戦国時代にあって、謙信は他の武将とは一線を画す**「義の武将」**として知られており、彼の行動は信義に基づいていました。この「宝在心」の考え方が、彼の統治や戦略、さらには家臣や領民との信頼関係を築く基盤となりました。謙信は、領民の生活向上や農業の振興に尽力し、自らの生活も質素で清廉でした。また、戦においても不必要な流血を避ける姿勢を持ち、敵将に対しても情けをかけることがありました。たとえば、宿敵・武田信玄に塩を送ったという逸話があります(「敵に塩を送る」)天下を取る事はありませんでしたが、内面的には一番素晴らしい武将と言うるのではないでしょうか?
著者 砂川昇建