《職場の教養に学ぶ》
お題:亡き母がつないでくれた
2024年9月26日(木曜)
【今日の心がけ】命のつながりを大切にしましょう
砂川昇建の思うところ
私の母は3年前に亡くなりました。晩年は、「年寄りは何の役にも立たないからね」と良く言ってました。老眼鏡や、補聴器を欲しがることもなく、とにかく節約に気を使っていました。しかし、人間は存在するだけでも大きな意味があります。私自身、母親がおいしそうに食事をしている姿や、民謡を聞いて楽しそうにしている姿、一緒に散歩することなど、そのすべてが何事にも代えられないくらいに幸せな気分になる事が出来ました。アドラー心理学的です。アドラー心理学では、人間は「共同体感覚」という概念を通じて、集団や社会に属し、貢献することが重要である考えます。この「共同体感覚」は、他者と調和し、つながりを感じながら、社会や集団に対して自己を活かす意識を意味します。存在することによって、その人はすでに他者との関係性の中にいるため、その存在自体が集団の一部としての役割を果たしています。たとえば、家族や職場で一緒にいるだけで、他の人々に安心感や一体感を与えているかもしれません。アドラーは、自己価値を認めることが重要だと強調します。存在するだけで価値があると感じることで、人は自然に他者や集団に貢献しやすくなります。この感覚は、「役に立たなければならない」というプレッシャーから解放され、自然体でいられることに繋がります。このように、アドラー心理学では、行動や成果だけでなく、存在そのものがすでに集団にとって価値あるものであると教えています。
著者 砂川昇建