《職場の教養に学ぶ》
お題：消齢化
2024年6月19日(水曜)
【今日の心がけ】新しいことに挑戦しましょう
砂川昇建の思うところ
近年の「消齢化」とは、個人が年齢を意識しない、または年齢による制限や偏見をなくす社会的な動きのことを指します。この現象と武士道の消滅との因果関係を考えてみましょう。武士道とは、日本の武士階級が守るべき道徳や倫理を指し、忠義、勇気、名誉、礼儀、誠実、自己犠牲などの価値観が含まれます。明治維新以降、武士階級は廃止され、武士道は次第に社会の中心的価値観から外れていきました。しかし、武士道の精神は教育や企業文化などに残り続け、特に戦前・戦中の日本社会に強い影響を与えました。消齢化の進展は、年齢に基づく固定観念や差別を取り除く動きであり、年齢に関係なく個々の能力や意欲を尊重する社会的潮流を指します。武士道の消滅は、年齢や階級に基づく厳格な社会構造が崩れ、個人の自由と平等を重視する方向へと社会が進化していく過程の一部と見なすことができます。消齢化の進展は、この流れの延長線上にあり、年齢に縛られない個々の能力や意欲を尊重する社会的な変化を表しています。したがって、武士道の消滅と消齢化の進展は、いずれも日本社会の価値観の変化を象徴する現象であり、相互に関連し合いながら進展していると言えるでしょう。
著者 砂川昇建
