《職場の教養に学ぶ》
お題:息子のおさがり
2024年10月31日(木曜)
【今日の心がけ】物に込められた思い出を振り返りましょう
砂川昇建の思うところ
息子のおさがりをもらった母親の話です。職場の教養は「主婦」が書いているのではないかと「うすうす」感じています。さて、現代社会では、昭和世代のように兄弟姉妹や親戚間で「おさがり」を着る文化は減少していますが、リユース(再利用)やサステナビリティの観点から、古い服を活用する新たな流通の形が発展しているのかも知れません。多くの兄弟姉妹がいる大家族では、服を順に回して着る「おさがり」が一般的でした。物が貴重であったため、無駄なく使い切る習慣がありました。現代は、少子化により、同じ家族内で服を回す機会が減少しています。また、家庭環境が多様化し、経済的に余裕のある家庭では「子どもに新品を着せたい」という傾向も見られます。しかし、サステナブルなファッションが注目される今、「友人同士」「地域のコミュニティ」「保育園・幼稚園」などでおさがりを交換する動きも一部で見られます。例えば、「ブックオフ」や「セカンドストリート」といったリユースショップで古着を買い取って販売するビジネスが盛んです。個人間で手軽に売買できるフリマアプリの普及が、古着の流通を活性化させました。一部の家庭では、着なくなった服をNGOやNPOに寄付し、途上国支援や災害時の支援物資に使われるケースもあります。ファストファッションブランド(H&M、ユニクロなど)が、不要になった衣類を回収し、リサイクルや再利用に活用しています。メルカリは、古着や不要な物を個人間で簡単に売買できるプラットフォームを提供することで急成長しました。使わなくなった商品が誰かの必要なものになるというシェアリングエコノミーの代表です。このように、人口構造の変化により文化も変わってくること、又、その事で新たなビジネスモデルが発生し発展する事も勉強になりますね。
著者 砂川昇建