《職場の教養に学ぶ》
お題:思い込みにご用心
2024年7月17日(水曜)
【今日の心がけ】確認作業を行いましょう
砂川昇建の思うところ
思い込みでミスした話です。人間が思い込みによるミスを犯すことは多く、これは認知バイアスや誤った推測に基づくものです。教訓となるエピソードを調べて見ました。、マイクロソフトは「サンタクロース」という検索ワードに対してクリップアートを提供していました。しかし、ユーザーからの苦情で、その画像の中に「ドナルド・ダックが酒瓶を持っている」ものが含まれていることが分かりました。この誤解は、クリップアートがアルゴリズムによって自動的に関連性のある画像を選定する過程で生じたものであり、人間の監視が不十分だったために起こったものです。この事例は、システムの自動化に頼りすぎると誤解やミスが生じる可能性があることを示しています。1999年、NASAの火星探査機「マーズ・クライメイト・オービター」は、軌道投入の際に失敗し、火星の大気圏で燃え尽きました。この失敗は、探査機の推進力を計算する際に、異なる単位系(メートル法とヤード・ポンド法)が混在して使用されたためです。この単純なミスにより、数億ドルのプロジェクトが失敗に終わりました。この事例は、思い込みや確認不足が重大な結果を招くことを教えています 。1998年、スイスエア111便は、カナダのハリファックス沖で墜落しました。事故の原因は、機内エンターテイメントシステムの配線が不適切に配置されており、それが発火して機内火災を引き起こしたことです。整備士たちは、この配線が安全であると誤解していました。この事故は、思い込みや過信が命取りになることを示しています。このように、思い込みが重大な事故や死亡に繋がる事にもなりえる事があります。
著者 砂川昇建