砂川昇建会長ブログ 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

砂川昇建 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

《職場の教養に学ぶ》

お題:返事で意思表示を図る

2024年11月13日(水曜)

【今日の心がけ】気持ちの良い返事をしましょう

砂川昇建の思うところ

職場での毎日の挨拶や清掃は、単なるルーティーンではなく、社会的な評価やキャリア成長に大きな影響を与えます。これらの行動は、一見単純なように思えるかもしれませんが、実行する人としない人の間では、以下のような具体的な違いが生じます。日々の挨拶や清掃を欠かさず実行する社員は、誠実さや責任感があると評価されやすくなります。上司や同僚からの信頼が高まり、重要なプロジェクトやリーダーシップの役割を任される機会が増えます。多くの企業では、社内評価の際に「態度や礼儀」を重視する傾向があります。日々の習慣が積み重なることで、評価ポイントとなり、昇進や昇給につながる可能性が高くなります。清掃や挨拶といった日常のタスクを積極的に行う人は、自律的に行動できると見なされます。このような姿勢は、上司に「自己管理ができる」と認識され、責任の重いプロジェクトを任されることが多くなります。人は他者の行動を観察し、その結果に基づいて評価を行います。たとえば、店員の態度や清掃の状況が悪いと、それがその店全体の評価に直結するため、自分の利益に影響する可能性があるため敏感になります。一方、自分自身が同じような行動を取ることには、**「認知的不協和」**が関与します。これは、自分の価値観や信念と行動が一致しないときに生じる不快感です。たとえば、「清掃は重要」と頭ではわかっていても、実際に行動に移すのが面倒だと感じる場合、自分自身の行動と信念の間に不協和が生じます。これを回避するために、脳は「やらない理由」を正当化しようとするのです。脳は非常に多くのエネルギーを消費するため、効率的なエネルギー使用を重視します。新しい行動や習慣を始めるには、多くのエネルギーが必要です。そのため、脳はできるだけ既存のルーティーンに従おうとし、新しいことを始めるのを「面倒」と感じさせます。人は変化を嫌う傾向があり、現状を維持しようとする心理が働きます。たとえば、日々の清掃を習慣にしていない人にとって、新たに清掃を始めることは大きな負担に感じられます。人間の脳にはミラーニューロンと呼ばれる神経細胞があり、他者の行動を観察することで、自分も同じ行動をしているかのように脳が反応します。そのため、他人の態度や行動が気になりやすく、店員の態度や清掃の状況に敏感になります。しかし、自分自身の行動に対しては「自分は例外」と思い込み、怠けることを正当化しがちです。これは「自己奉仕バイアス」と呼ばれ、自己評価を保つための防衛メカニズムです。結局、このような怠ける自分を鼓舞し行動させるのも、自分自身です。

著者 砂川昇建

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