《職場の教養に学ぶ》
お題:恩師の言葉
2024年2月1日(木曜)
【今日の心がけ】利他の精神で行きましょう
砂川昇建の思うところ
恩師の「利他の精神」に感銘を受けた話です。「利他の精神」は、京セラの稲森さんが好んで使っていました。利他主義という言葉は、利己主義(エゴイスト)の対概念としてフランスの社会学者オーギュスト・コントによって造られた造語でそうです。日本で解釈された時、他人を思いやり、自己の善行による功徳によって他者を救済するという意味を持つ仏教用語「利他」の語が当てられたようです。「利他の精神」の実践は「人間不信」と相関関係があると思います。「利他の精神」は「自己犠牲」であり「無二の愛」が基本でなければ、相手に対して、物的、精神的見返りを期待してしまうからです。司馬光の「陰徳を積む、金を積んで以て子孫に遺せども子孫未だ必ずしも能く守らず、書を積んで以て子孫に遺せども子孫未だ必ずしも能く読まず 、冥々の中に陰徳を積んで以て子孫長久の計(はかりごと)と為すに如(し)くはなし」つまり、子孫に残す唯一素晴らしいものは、見返りを求めない「陰徳」であるそうです。「利他の精神」は「陰徳」に裏打ちされたものでなければならないのです。単純に「利他の精神」を実践するのではなく、基本的な学びと、自分自身が他人に施(ほどこ)せる余裕を持たなければなりません。
著者 砂川昇建