《職場の教養に学ぶ》
お題:勤労感謝
2024年11月23日(土曜)
【今日の心がけ】あらゆるものへの感謝を深めましょう
砂川昇建の思うところ
勤労感謝の日(11月23日)は、1948年(昭和23年)に制定された国民の祝日です。その起源は、古代日本の農耕儀礼にあります。勤労感謝の日の元となった行事は、新嘗祭という古代から続く伝統的な儀式です。新嘗祭は、天皇がその年の収穫に感謝し、五穀(米や麦など)の新穀を神々に供える儀式でした。これは、農耕を中心とする社会において、自然の恵みと労働に感謝する重要な行事でした。第二次世界大戦後、日本国憲法の施行に伴い、民主主義の価値観に基づく祝日法が制定されました。新嘗祭を基に、「勤労感謝の日」として国民の祝日として再構成され、農耕社会だけでなく現代の広い労働活動を尊重し、感謝する日となりました。この日は、働くことそのものの価値を尊重し、生産活動を行う全ての人々に感謝を捧げます。職種や働き方にかかわらず、すべての労働が社会を支えているという考えを再認識する日です。勤労感謝の日は、もともとの新嘗祭の精神を引き継ぎ、自然の恵みに感謝し、それを活かして生産する労働の重要性を再確認する日でもあります。現代では、農業だけでなく、製造業、サービス業、IT産業など、多岐にわたる分野の勤労が社会を支えています。また、働く人々だけでなく、家庭で支える人々や地域活動に取り組む人々も含めて、「すべての労働に感謝する日」として広く認識されています。そもそも、働く事に意義とは何でしょうか?仕事は人生の大部分を占める活動であり、働く中で「自分は社会に必要とされている」と感じることが生きがいになります。働く中で、自己の価値観や能力の限界を知ることができます。仕事をする中で失敗や挫折を経験することで、忍耐力や問題解決能力を養い、人間としての深みが増します。働くことの意義は、単なる収入の確保だけではなく、自己実現、社会とのつながり、他者への貢献、生きる意味の発見といった広い視点にあります。これらは個人に成長や満足感をもたらし、同時に社会全体を豊かにします。働かなくても生きて行けるようになったら、どんなに幸せかと思う事もあるかも知れませんが、実際に会社に来なくても良くなると、規則正しい生活が出来なくなり、また、孤立してしまう生活にさみしさを感じるかも知れません。働くとは、結局「他者貢献」なのかも知れません。
著者 砂川昇建