《職場の教養に学ぶ》
お題:「ハイ」のその先
2024年8月28日(水曜)
【今日の心がけ】受けた仕事に責任を持ちましょう
砂川昇建の思うところ
何でも「ハイ」と仕事を受けてしまう人の話です。「軽い返事に重い腰」と言う格言があります。社内での出来事であれば笑い話ですが、このようなエピソードに繋がる事もあります。る中堅のIT企業が、大手クライアントから大規模なシステム開発プロジェクトの提案を受けました。このプロジェクトは、技術的に非常に複雑であり、しかも納期が非常に短いものでした。営業チームは、会社の売上を大きく押し上げるチャンスだと考え、詳細な調査やエンジニアリングチームの意見を待たずに「ハイ、できます」と即答してしまいました。プロジェクトが進むにつれて、システムの一部が予想以上に複雑であることが判明しました。この部分の開発には、当初の見積もりを大幅に上回るリソースが必要となりました。会社は他のプロジェクトにも多くのリソースを割いており、新しいプロジェクトに十分な人員を割り当てることができませんでした。結果として、既存のプロジェクトにも遅延が生じ、社内の士気が低下しました。初の計画通りに進まなかったため、納期に間に合わせるためにチームは連日深夜まで働くことになり、最終的には納期が遅れてしまいました。これにより、クライアントの信頼を損ない、契約違反としてペナルティを受けることとなりました。過剰なスケジュールとリソース不足が原因で、最終的に納品されたシステムの品質は低く、バグが多発しました。クライアントからの不満が高まり、追加の修正作業に膨大な時間とコストがかかりました。このような事例はたくさんあります。やす請け負いは大変危険な事です。熟考してから回答しましょう。
著者 砂川昇建