《職場の教養に学ぶ》
お題:人が迷わないためには
2024年7月25日(木曜)
【今日の心がけ】困っている人の助けになりましょう
砂川昇建の思うところ
困っている人に親切な行動をとることは、生活の中で大きな学問的な効果をもたらすことが多くの研究で示されています。親切な行動をとることで、自己肯定感が高まり、幸福感が増すことが知られています。ポジティブな感情が増えることで、ストレスや不安が軽減され、うつ病のリスクも減少します。ハーバード大学の研究では、他者に親切にすることがオキシトシンの分泌を促し、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを低下させることが示されています 。親切な行動は、身体的な健康にもプラスの影響を与えます。例えば、ボランティア活動に参加することで、身体活動量が増加し、心血管疾患のリスクが低下することが示されています。アメリカン・サイコロジカル・アソシエーションの研究によると、定期的にボランティア活動を行う人は、身体的健康が改善し、長寿に寄与する可能性が高いことが示されています 。このように、親切な行動を取ることは、メンタルヘルス、フィジカルヘルス、社会的つながり、幸福感、長寿、そして学業成績にまで広範なポジティブな効果をもたらすことが多くの研究で示されています。「親切」という漢字は、現代日本語で「親しみをもって他人を助けること」を意味しますが、その字義は「親を切る」となり、一見矛盾しているように見えます。これは漢字の成り立ちと意味の変遷によるものです。中国古代の儒教や道教の教えでは、親しみやすい行為や、心を込めて行う行動を「切」や「切実」と表現することがありました。「切」は単に物理的な「切る」だけでなく、「切実に思う」という意味を持つこともありました。このように、漢字の意味が変化し、「親切」は「親身になって切実に行う」という意味になりました。
著者 砂川昇建